件の事件について語った結果、見えないものを見ようとする必要が生じ、それは非常に困難を極めることを実感したという話
おはようございます、38歳歴1日のFujituboです。
昨日の日記で件の事件については語るつもりがないと言いつつも今日も触れます。
犯人の自室からテレビとゲーム機が出てきたという報道がありました。
この記事について「またゲーム叩きのマスゴミムーブか」って非難が集まってましたが、私がこの記事を見た時点で「犯人は引きこもり気味だがスマホもパソコンも持ってない」という情報が入っていたので、「妙だな」と思ったんです。
流石にマスコミさんも馬鹿ではないと思うので単に「ゲームが出ました」って報道に意味がないことくらいはわかってると思います。なので、この報道にはそれ以上の情報があるなと。
PCもスマホも持ってた形跡が無いようなので、社会から隔絶された状態を表している背景が透けて見える、と言うことなんでしょうか。それ踏まえてもこの報道はイミフ。 / “部屋にテレビとゲーム機 岩崎容疑者の自宅 - https://t.co/1poiukPJyAプライムオンライン” https://t.co/yLW67ax9uM
— ふじつぼ(Fujitubo) (@Chuo_Sobu_Line) May 30, 2019
この時点ではあんまり考えずにツイートしてるので報道をイミフ扱いしてますが、まあ要するに社会との隔絶された状態を強く表してるんじゃないかと思ったんですね。
で、次の押収物報道はこんな感じ。
雑誌の内容がめっちゃ具体的なんですよ。ブコメでは雑誌の特定する人がいたんですがそのくらい具体的。ただ、整然とした部屋の中からこの雑誌2冊が見つかったと。この時点で犯人が猟奇的とかそういう線は消えるわけです。だってそこまで好きなら2冊じゃ済まないでしょ。
で極めつけはこれ。
押収物はダンボール一箱ですって。ありえる?普通に生きてる社会人が押収物一箱ってよっぽど趣味がないか異常者か吉良吉影くらいでしょ。社会との隔絶と自分で殻を作って閉じこもっている状態がありありと見えるわけです。押収物についての報道は「ゲームが出てきた!異常!」ってことじゃなくて「ゲームしか出てこねぇよ!以上!」ってことですよ。ゲームの異常性じゃなくて、社会とのつながりを必要以上に断ち切った結果時間を消費できるアイテムがゲームくらいしかないってことですよ。
というわけでそれを端的に表したツイートがあったので勝手ながら引用させていただきます。
マスコミの人たちが川崎の犯人の「異常性」を一生懸命探すんだけど、探せば探すほど、その人が最近はどんな人だったのかを誰も知らないという事実が明らかになっていってしまう。写真に至っては中学生の頃のやつしかない。51歳なのに。 pic.twitter.com/h24wvcDnTc
— 東京在住 (@sleeve_pear) May 29, 2019
近影でも社会人でも大学でも高校でもなく「中学生の頃」という状況。そういえば最近テレビで「戸籍がない人」って特集やってたというのをどっかで見たけど、この人戸籍があってこれですよ。ここまで社会から存在を消して、生きれる?正直な話この人と一緒に暮らしてた叔父夫婦の苦労は相当なものだったと思います。
これを受けて連ツイさせていただいたのでそっちも書く。
この人の報道で「自室にテレビとゲーム」ってあってさ、それがまたゲームを悪者にって紛糾してんるだけど、もっと大事なことがあって、多分この人の部屋には特筆すべきものがテレビとゲーム「しか」なかったんだよ。PCもスマホも持ってない。
— ふじつぼ(Fujitubo) (@Chuo_Sobu_Line) May 31, 2019
これが頭のツイートで、残りの文面はテキストで貼り付けるよ。
この人の報道で「自室にテレビとゲーム」ってあってさ、それがまたゲームを悪者にって紛糾してんるだけど、もっと大事なことがあって、多分この人の部屋には特筆すべきものがテレビとゲーム「しか」なかったんだよ。PCもスマホも持ってない。
これが何を示しているかって「社会からの隔絶」だと思うんだよね。別な報道で同居の叔父夫妻との会話もなかったとか、引きこもりと言われてブチ切れたとかあるんだけど、でもこの人の素顔を誰も知らない。写真も中学時代。引きこもってはないかもだけど社会とは違うところに生きてるよね。
社会との接点があれば少なからずやることってのはあるんだけど、その人にとってはテレビとゲーム「だけ」。
先日引きこもりはPCの所有率が高くないってデータが出てたみたいだけど、社会との繋がりがない人間は引きこもるしか無くなるのかな、っていう仮説も立てられるんじゃないのかな、と。もちろん私も犯人のことを知らない一人なので、このツイートが的外れなことを言ってる可能性は高いだろう。いや、高くあってほしいわ。50歳を越えてなお社会との繋がり方を知らない人間が量産されてるんだぜ。就職氷河期だと余計に増えるんだぜこういう人間。絶望しかねえだろ。
しかもこういう人間って可視化されないから誰にも見えないんだよ。だからなかなか社会問題にもならない。こういう事件があって初めて表面化するけど、今回は犯人の自死によってそれも叶わなくなってしまった。
ネットがあれば少なからず社会との繋がりができる可能性があって、何かしらの救いができる可能性もあるんだけど(デメリットとして低脳先生みたいなのが発生するリスクはある)、今回の犯人にはそれも無いんだよ。無だよ無。
まあ要するにこの人は自分で「無」を選択してしまっているんだよね。いま現世で展開されている人間社会とは別な異世界にでもいるような感覚。 でもなろう系みたいなキラキラした世界じゃなく完全なる無。絶望は計り知れないしそりゃムシャクシャしたら人を殺すことも厭わないだろうなと。
そういえばこの犯人を指して「無敵の人がやった犯行」みたいに言う人がいたんだけど、無敵の人って「失うものがなにもない人」だよね。個人的にはこの人が無敵の人であることは間違いないと思うんだけど、ニュアンスが異なっていてもしかしたら「人間社会の常識とは違うレイヤーにいるために人間社会を壊すことになんの感情も抱かない人」という感じなんじゃないかなと。
んー、言っててあんまりしっくりこないんですが、すっげぇ乱暴な言い方すると「地球を侵略した宇宙人って現在の地球社会壊れようが割とどうでもいいよね?」かな。ツッコミどころはあるけどなんかそんな感じ。社会で暮らす人間とは別レイヤーの生物。
でもって、一番問題なのはこういう存在っていままで可視化されなかった、この事件で可視化されてしまった、その結果何が起こるか…俺はパンデミック的なことじゃないかと思ってるんですよね。いま中高年の引きこもりが増えていて、しかも就職氷河期世代がどんどん「人生の取り返しのつかない世代」に突入してるわけでしょ?でこの事件だ。
模倣犯がどうとかそういうことじゃなく、社会の見えないところで発生した歪みが決壊するのは時間の問題で、この事件はその一端なんじゃないかということ。
で、何かしらの対策を、とはいうもののこんな存在今まで見えなかったわけだ。じゃあどうするか…ということなんだよねぇ。こんな木っ端ブログであーだこーだ書いても影響力など皆無なのがなぁ。うぅむ。
ということもあり、正直自分と家族を守るので精一杯です。多分そういう人が多数派じゃないですかね。
うん。後味悪いですがこんな感じで。では。