話題の記事に発達障害側の目線でコメントしてみた記事その2

昨日書いたこれの続きだよ-!

fujitubo.hatenablog.com

前置きとして。
私自身は発達障害の疑いで診察を受け、「発達障害の要素はあるが障害として認定できるくらい程度は強くない」という診断を受けた程度の立場です。
あくまで自分が考えるには、という内容ですので、もしかしたらアスペルガー発達障害の当事者目線に近いかもしれません。

 

・相手のことを心配しない

仮にも恋人であり、私を一番大事に思うはずの彼が、こんな状況の私を心配しないはずがない。きっと天邪鬼なだけに違いないと思い、私はソファに横たわりながら、彼の気遣いを期待した。

アスペルガー症候群の彼を、殺そうとした私 | peek a boo - ピークアブー

私の場合はこの記事の彼氏さんみたいな行動は取らないけれども、心配する時にかける言葉は「手伝うよ」とか「俺がやるよ」ではなく「やらなくていいよ」です。なので当然のように家事は停滞しますわね。
ちなみにFujitubo家は元々「やれる人がやれることをする」というルールを作っているので、食事の用意をしたり洗濯をしたりは無事な方がやります。

あと

「俺は君が大事だし、優しくしているつもり。毎日一緒にいるし、いろんなところに連れて行ってるよね?
だけど俺には、君のしんどさなんて分からない。どうしてそれを理解することを強要されなくちゃいけないの?」

アスペルガー症候群の彼を、殺そうとした私 | peek a boo - ピークアブー

理解することを強要するな、ということまでは言わないですが、相手のしんどさが理解できないのは私も一緒です。私の場合は「これこれこういう病気があってこういう症状が出る。なのでこういう行動がきついのでこういう場合はこうして欲しい」と説明されればわかります。
ただ、このように確認をする行為はどうやら相手のことを思いやっていることにはならないようです。

例えば音楽などで、アナログからデジタルへの転換期などは「デジタルは心がない」「デジタルは味がない」なんて言う方もいましたが、完全に置き換わってしまえばそんなことを言う人はいないわけです。AppleMusicで楽曲を買って「心がねーな」なんて言う人はもはや少数派を通り越して絶滅危惧種でしょう。

しかし、人間関係においてはデジタル的な対応というのは嫌がられるようです。
相手のしんどさを理解するために病気や症状の説明を受けて注意点を教えてもらう。合理性のある行為であり、相手のことを思いやるからこそ最短距離で解決方法を教えてもらう。ただ、そこに「気持ち」は無いとのことです。
そこに納得がいかない。私は気持ちを込めて相手のことを知ろうとしたのに、なぜ気持ちがないと言われるのか?

ということで私もずいぶんと悩みました。
どうやらこういう行為は相手のことを考えている一方「自分が必要以上の負担を負いたくない」という行為になるようです。相手がものすごい困っているのに自分は安全圏から声だけかけるとか、何様?ということみたい。

そういった手間暇や、自己犠牲精神があって、初めて「気持ちに寄り添ってもらえた」と思われるのだと思います。相変わらず自分の書き方は伝聞や推察するような書き方ですが、正直理解できないので推察するしかないです。

 

・趣味への没頭

同じ頃彼は、異様なほどに釣りに熱中していた。
もともとひとつのことに打ち込むと歯止めがきかないのは分かっていたが、釣りへの熱中具合は、異常そのものだった。

アスペルガー症候群の彼を、殺そうとした私 | peek a boo - ピークアブー

ここは私が共感できなかった部分。
まあ、私はアスペルガーと言うよりは発達障害に近いので、むしろ集中できなかったり短期間で趣味をライドしたりそんな行動ばっかりやってます。

 

・もしかして…のきっかけ

彼は家事を手伝うことで負担が増えるのが嫌なのではなく、自分以外の誰かの都合によって、自分自身の生活に、頻繁にイレギュラーが起こるのが許せないのだ。

アスペルガー症候群の彼を、殺そうとした私 | peek a boo - ピークアブー

自分が想定していないこと以外はイレギュラーです。イレギュラーが起こると、自分が想定していたことが実行できなくなりそれが強いストレスになります。

ちなみに私は突発的に発生する会話が苦手です。イレギュラーが発生した上に相手がどのくらいの時間の会話を想定しているか、掴めずにいつまで付き合えばいいのかと思うことでストレスになります。
またこちらが会話が終わったと思い終了させると、相手からすると全然終わっていなかったり。

こういうことが続くので、私からは会話を終了させることができません。
ストレスを抱えながらも中身がよくわかっていない会話を終了できず、自分からも話せず、ただただ相手の話を聞くだけのターンが継続します。

あとは「そこまでストレス感じるなら話聞かないほうが良いんじゃない?」というツッコミもあるかもしれませんが、相手の話を聞くということが重要だということは理解してます。今の自分の作業と比べてどちらを優先すべきかということが判断できないです。話の内容を聞かないと優先順位がわからないので聞こうとしますが、重要でもないなと判断できたときには後の祭り。

 

・「それ、アスペルガー症候群じゃない?」

私の場合は配偶者に発達障害じゃないかと疑われたことがきっかけですね。
問題点があるとしたら…おそらく「自覚症状がほぼ無い」ということだと思います。自分の認識する正しさを遂行するための行動が他人に迷惑をかけている理由がわからないし、理由を聞いても理屈じゃないことを言われる。自分が悪い理由がないから「ホラ、俺悪くないじゃん」となる。

なのでこの記事で言う「話しても理解できない」「無理やり認めさせる」という方法が最善だと思います。クッソ面倒くせえなコイツ等。(特大ブーメラン)

 

・「貴方はアスペルガーかもしれないよ」

「え?なんで?嫌だよ。だって俺、何も困ってないし」

アスペルガー症候群の彼を、殺そうとした私 | peek a boo - ピークアブー

スッゲェびっくりしてるけど、これホントに困ってないんですよ。
しかも記事の彼氏さんは会社員じゃないひとでしょ?余計に困らないです。例えば発達障害の診断では「仕事をする上で影響がある」などの状況であれば対処しなきゃならない、などの判断が行われますが、仕事ができていればひとまずはOKとすることもあります(これはあくまで私の認識ですが)。

 

・やっぱりアスペルガー症候群

アスペルガー症候群だってよ」
後日診断を受けた彼は、とくに落ち込む様子もなく、そう言った。

アスペルガー症候群の彼を、殺そうとした私 | peek a boo - ピークアブー

この一文、なんとなくバイアスかかってるんじゃねぇかと思ったのであえて書く。
発達障害アスペルガーと診断されるひとは皆同様に悩んでいる、それを解決したがっているという認識なんですかね?そこが引っかかった。アスペルガーと診断された人は落ち込んでいてほしいんですかね。ちょっと意地悪な書き方ですけど、気になった。

「共感できない」彼に共感して生きていくこと、
それが、私達が二人で生きていく、唯一の方法だった。

アスペルガー症候群の彼を、殺そうとした私 | peek a boo - ピークアブー

最終的にこのカップルは彼女が彼氏のアスペルガーを知り付き合い方を学ぶことで対処するように落ち着いたみたいですね。それも一つの方法でしょう。Fujitubo家は私が発達障害、(あえてこう書くけど)健常者間のギャップを知り改善していく形で落ち着きました。

どの形が正解、というのはありません。当事者間で一番生きやすい方法を探っていくの必要がありますが、症状も関係性も人それぞれなので。

 

・貴方の身近な人が「アスペルガー症候群だったら」

「あなたの恋人(家族)は、アスペルガー症候群です」
ある日突然告げられるその言葉。

私達は彼らの家族や恋人として、彼らに寄り添うことを求められる。

アスペルガー症候群の彼を、殺そうとした私 | peek a boo - ピークアブー

こればかりは当人次第です。
アスペルガーに限らず、例えば重い病気をしてしまったりとか、視聴覚に障害を持ってしまったり、言葉を話せずコミュニケーションが取れなくなったりした場合も同じような判断を求められますね。
その場合も介護うつだってあるでしょうし、責められるものではありません。

いちばん重要なことは最後書かれている

自分の気持ちも無視せず、彼の心にも寄り添いながら。
私達は私達なりの答えを、見つけていこうと思う。

アスペルガー症候群の彼を、殺そうとした私 | peek a boo - ピークアブー

これに尽きますね。

 

・おまけ

この記事を書いた方のツイートにぶら下がってた文春オンライン記事の「大人の発達障害を疑ったら試したい20のチェックリスト」をやってみましたよ。

bunshun.jp

先頭をマルにしているのが当てはまるものです。また、当てはまるにしても「そういう要素がある」程度ではなく「おそらく7割位は当てはまっているだろう」という認識のあるものです。

 

【A】
○何かをするときは一人でやるほうがいい
○同じやり方を何度も繰り返し用いることが好き
・何かを想像するとき、イメージを簡単に思い浮かべることができる
○自分では丁寧に話したつもりでも、話し方が失礼だと周囲の人に言われることがある
・他のことが全く気にならなくなるくらい、何かに没頭してしまうことがある
・他の人が気がつかないような小さな物音に気がつくことがある
○車のナンバーや時刻表の数字など、特に意味のない情報に注目することがある
○相手の顔を見てもその人が考えていることや感じていることがわからない
○あることを、他の人がどのように感じるかを想像するのが苦手
○他の人の考え(意図)を理解することは苦手

 

【B】
○物事を行うにあたって、難所は乗り越えたのに詰めが甘くて仕上げるのが困難だったことがよくある
○計画性を要する作業を行う際に、作業を順序立てるのが困難だったことがよくある
○約束や、しなければならない用事を忘れたことがよくある
○じっくり考える必要のある課題に取り掛かるのを避けたり、遅らせたりすることがよくある
・長時間座っていなければならないときに、手足をそわそわと動かしたり、もぞもぞしたりすることがよくある
・まるで何かに駆り立てられるかのように過度に活動的になったり、何かせずにいられなくなることがよくある
・つまらない、あるいは難しい仕事をする際に、不注意な間違いをすることがよくある
○直接話しかけられているにもかかわらず、話に注意を払うことが困難なことがよくある
○家や職場に物を置き忘れたり、物をどこに置いたかわからなくなって探すのに苦労したことがよくある
○外からの刺激や雑音で気が散ってしまうことがよくある

 

そりゃ生きにくいわけだわな-。